ZIPANG-5 TOKIO 2020 ~飛騨は一つ~ 高山市・荘川・奥飛騨温泉郷編『日本の精神文化と国土の美しさについて再発見』(その1)


数十年前、飛騨地方に長期滞在していた頃に撮った一枚だと思うのですが・・・⁉
久しぶりに開いたアルバムの写真の裏に鉛筆書きで「飛騨」とだけあった…両目が見えるうちにもう一度と、まじまじ見入ったものの…ハテ、飛騨の何処だったっけ~?

当時、安ちゃん、角さんとそぞろ歩いた雪の夜道、カジカンダ手に息を吹きかけながら、赤提灯がぶら下がるどの店に入っても、しいの実氏の「紅がら格子の 軒端の影に ゆれて咲いてる 恋の白百合・・・」♫ 高山の夜の名調子が流れていた…そう言えば、ギター流しの兄チャン達の歌い始めは「高山の夜」だったナ…

仕上げはお決まりの、赤い中橋付近?直ぐそばの屋台では雀のお宿ならぬ電線烏の溜り場風に並んで中華そば(高山ラーメン、飛騨高山ラーメンとも呼ばれている。)を残り汁まで啜った日々…今は昔。小生にとっては、飛騨人との交流を通じて、人情の温もりを味わった忘れ得ない良き時代でした・・・


飛騨とは

飛騨市 安峰山から眺める街並み、湖と思っていたら知らぬ間に朝霧が消えていました…


下呂市 山里の灯りが眩しい下呂温泉街夜景
この前の豪雨で飛騨川氾濫(当時芦原から19歳で嫁いだ若女将)に想い馳せながらお見舞電話 … 今はお声も貫禄の大女将!「あ〜ら、お懐かしい!。もう私も〇〇歳なんですよ…オホホ」。…己を忘れた浦島太郎!我にカエルの巻。


高山市街地と乗鞍 中央左に存在感のある伝統とモダンを融合した「温故知新」を思わせる市庁舎(日建設計)を遠望…


白川村 厳寒の夜空はライトアップに次々と一瞬輝き放ち…滲んでは漆黒の闇に吸い込まれる白雪たち。


「飛騨」地方は岐阜県北部地方のことを指し飛騨市(古川・神岡…)、下呂市(馬瀬・金山…)、高山市(国府・荘川・奥飛騨温泉郷…)、白川村等を含む地域一帯のことです。


地理的には、飛騨山脈の西側に、険しい山々に取り囲まれた巨大盆地に夫々特色ある自治体が点在する状況を総称。
当地域は森林(山地)の占める面積が大きく、冬には雪が多い日本海側型の気候となります。  


歴史的には『続日本紀』や『万葉集』にも「斐太」や「斐陀」等の記載があり古くから木工が盛んで「飛騨工」は名高い。


日本の原風景を残す街と言われる「飛騨高山」や、世界遺産の「白川郷の合掌造り集落」、 日本三名泉の下呂温泉、起し太鼓や三寺まいりで有名な飛騨古川が含まれており、現代では全国各地からの観光客は勿論、外国人が多く訪れる地方となっています。



荘川(高山市)からご紹介致します。

こころのぬくもり

荘川の里

高原にひっそり息づく「荘川の里」。
二百数十年以上の歴史が響きわたる
寄棟式入母屋合掌造り。
今なおいきている昔人たちの生活の知恵と工夫。
今に伝える歴史と、ふる里のぬくもり…

荘川の民家群は白川郷とは異なる寄棟式入母屋合掌造りです。

「荘川の里」は、毎年桜が満開の4月20日頃OPENです!ぜひ荘川の歴史をご覧ください。
なお水曜定休となります。(それぞれ異なる合掌がご覧になれます。)

お問い合せ TEL05769-2-2681 


豊かな自然と文化に誇りを持ち
いつまでも住み続けたいと思うまち 荘川


「協働のまちづくり」を推進

荘川地域では、自分たちで地域の課題を見つけ、課題の解決するため荘川地域の個人、事業者、行政が力を合わせてみんなでまちづくりを進めるという「協働のまちづくり」を推進しており、「豊かな自然と文化に誇りを持ちいつまでも住み続けたいと思うまち」というビジョンのもと、地域に住み続けたいという思いを育てるための活動を行っています。
 

荘川から仰ぎ見る「霊峰白山」 白山ユネスコエコパーク 荘川エリア


高山市は面積が日本一広い市で、西部の荘川地域が白山ユネスコエコパークに含まれています。荘川地域は白山の南東側に位置し、白山への登山道こそないものの、白山神社が7社あり、白山信仰が地域に根付いています。


旧荘川村の村民憲章では「わたくしたちは、霊峰白山を仰ぎ、清流庄川の源に住む荘川村民です。」と制定し、白山がもたらす自然に感謝し、美しく豊かな郷土を築くことを目指して生活してきました。


現在は、「荘川町まちづくり協議会」と高山市が連携し、荘川町のまちづくりビションである「豊かな自然と文化に誇りをもち いつまでも 住み続けたいと思うまち」のもと、荘川ならではの特色や荘川らしさ(自然、景観、文化、雪国ならではの暮らし、人柄)を見つめ直し、地域に誇りをもち、地域が一丸(協力)となって守り生かしながら、荘川を維持するための取り組みを進めています。

毎年10月開催の「飛騨荘川ふるさと祭り」
山々が真紅に染まる山里で、〝日本一の連獅子” 30頭の獅子が壮大な舞を繰り広げます!


ダム湖に沈んだ村々を、いつまでも忘れないようにと元村民の熱意で移植・・・
見事に桜は復活。樹齢500年、誰からも愛される荘川桜として荘川のシンボルとなっています。


荘川の愛唱歌「ふるさと荘川」


白山 乗鞍 御岳や 北アルプスに 囲まれた

みんな仲良く暮らしている

獅子舞 ひねり 村芝居 心と心が 結び合い

笑顔をつなぐ 荘川町

六厩(むまい) 御手洗 荘川の 清らかな流れ 鮮やかに

四季の 景色を 映し出す

荘川桜と 共に生き 歴史を刻む ふるさとは

文化をつなぐ 荘川町

かるく きれいな 歌声が ふるさとの山に こだまする 

夢や 希望が あふれだす

心豊かに たくましく 未来を つくる 私たち

絆をつなぐ 荘川町


荘川町民の歌 「ふるさと荘川」 作詞・作曲
平成30年度 荘川小学校卒業生


歌詞には自然の素晴らしさや町を築いている伝統文化、荘川町の過去と未来をつなぐために町民が忘れてはならない思いが込められているんですね~。


秋の一夜の風物詩

町民による村芝居


荘川の秋は奉納芝居から始まる

荘川秋の例祭にて地域の若者が、赤城山の名月、雪の渡り鳥、曽我兄弟など人情時代劇を奉納芝居として情緒あふれる演技で演じ、会場に集う人々と楽しむ 荘川では、古くから歌舞伎芝居が伝わっていましたが、現在は残念ながらその姿は絶えてしまい、資料にも残っていません。


しかし、数少ない農村娯楽の一つとして、各神社での即興芝居などで受け継がれ、後に岐阜から師匠を招いて、大衆演劇の形で演じられ今に至っています。若者が少なくなり芝居ができなくなる神社もありますが、今も、黒谷白山神社、一色白山神社、野々俣神社、荘川神社で毎年行われています。


年に一度一夜限りの舞台に、約二週間前から練習を始め本番を迎えますが、プロとちがい全員素人。セリフ忘れや台本に無いアドリブ、時にはカツラがずれたりというハプニングと観ているお客さんからの温かいヤジ、それらが一体となって、田舎の秋の一夜の風物詩となっています。


地域の子ども達が、文化を学び継承する大切さを心から感じ取ることで郷土愛を育み、将来の荘川を担う大切な「宝」として成長してほしいという願いから、
令和元年5月8日「荘川町民の歌」として、荘川町まちづくり協議会において認定。



以前、ご紹介した「幻の 寒ざらしそば」リンク記事をご覧ください。


ZIPANG-2 TOKIO 2020  ~ 幻の 寒ざらしそば ~「厳寒の飛騨荘川町凍てつく川で寒ざらし作業始まる!」

https://tokyo2020-2.themedia.jp/posts/5599792/



奥飛騨温泉郷(高山市)


奥飛騨温泉郷は、槍・穂高連峰・乗鞍岳・岐阜県の単独最高峰の笠ヶ岳の名峰に囲まれています。これらの山々は北アルプスとも呼ばれ、中部山岳国立公園としても知られています。北アルプスは多種に渡る高山植物や高山ならではの動物など貴重な自然に満たされています。


日本の屋根北アルプスの懐に抱かれた奥飛騨温泉郷。
大自然の恵みを受けてゆったりとした時間が流れています。

高山奥飛騨温泉郷 平湯温泉

自然環境に恵まれた、平湯温泉・福地温泉・新平湯温泉・栃尾温泉・新穂高温泉というぬくもりのあふれた5つの温泉地が育まれてきました。


奥飛騨温泉郷 新穂高の湯 野趣豊かな「大露天岩風呂」


山里ならではの郷愁を誘う風情と、日本一といわれる露天風呂、そして、春は桜、夏は涼やかな川に木々を渡る風の音、秋は全山燃えるような紅葉、冬は奥飛騨温泉郷一帯で開催される冬の風物詩『雪像コンテスト』や、日本の滝百選に名を連ねる名瀑「平湯大滝」氷結まつりなど、四季折々に豊かに表情を変える自然の景観がご覧になれます。


福地温泉 青だるライトアップ

青だるとは岩から滴り落ちる水が凍りついて、青い水の帯のように見える現象のことをいいます。 実際には山奥でしか見られない自然の産物を、福地温泉では沢の水を温泉街の木々に噴霧し、青だるを表現。 青だるに囲まれた雪の散策道はとても幻想的で、郷土芸能「へんべとり」は必見の価値あり! 特別イベント期間中は甘酒の振る舞いもあります。

奥飛騨温泉郷 郷土芸能獅子舞「へんべとり」の実演

「へんべとり」は悪戯で村人を困らせていた蛇を獅子が退治するという物語に由来した、蛇(へんべ)をくわえて舞う勇壮でユニークな獅子舞です。


心にほんのりしみてくる日本のふるさとです。
また四季折々に開催される地元に伝わる郷土芸能の実演も見逃せません。


とっておき情報

バスタクシーで30分「上高地」へ


奥飛騨温泉郷の玄関口「平湯温泉」からバスタクシーで30分の距離にある日本屈指の山岳景勝地「上高地」 春の開山とともに毎年多くの観光客で賑わい、河童橋や大正池、明神池など日本を代表する山岳風景を楽むことが出来ます。



高山市

赤い中橋に真白な初雪
紅白揃いました。来年は、きっと良いことが・・・


乗鞍を借景に建つ高山市庁舎


古今折衷「高山市庁舎」


歴史・風土・文化が表現された庁舎

伝統的形態の美しいシルエット、時とともに古びゆく壁面の土を素材としたレンガは、豊かな表情に潤いを保っています。

高山の風土で育まれ、伝統的都市景観を形づくる3寸勾配のゆるやかな屋根は庁舎の「姿」を統合し、現代技術により再構築した新しいものと伝統的なものが調和を醸す高山市のシンボルとして、21世紀の扉を開く伝統的文化都市の象徴といえるでしょう。


「まちの居間」を備えた庁舎

市民ロビーの吹抜空間は天窓的な頂部より自然な光が射し込み、内装材として多く用いた「木」は飛騨の「匠の心」を表現する空間となっています。

町家の柱と梁を心に思わせる「木」と「光」のコントラストは『まちの居間』 を創造し、まさに飛騨高山を象徴する空間です。


目指すは

100年先の未来まで光り輝く高山市

高山市は100年先の未来まで、住む人にも訪れる人にも笑顔と幸せがあふれ、光り輝く高山市を築くための取り組みを行っています。


高山市の三つの基本方針とは

先人たちが守り、築き上げた豊かな自然や歴史、文化、伝統への誇りと愛着の心を、次の世代へ『つたえる』

市民をはじめさまざまな主体が連携し、地域間・都市間・世代間などの交流の輪を『ひろげる』

高山市の良さを再発見または創造し、市民自らが表現することで新たな魅力を『つくりだす』


高山の町

江戸時代の面影を残す古い町並や、国内に唯一現存する高山陣屋※など、市内には様々な歴史的建造物が残るほか、伝統文化が今に息づいています。

高山陣屋 国指定史跡

高山陣屋 御白洲


※高山陣屋(国指定史跡)

元は高山城主金森氏の下屋敷の一つでしたが、飛騨が徳川幕府の直轄地となってからは、江戸から来た代官や郡代が、ここで飛騨の政治を行いました。この役所は陣屋と呼ばれ、全国でも残っているのはここ高山だけです。


金森氏が上ノ山(山形県)へ移されてからは、徳川幕府の直轄地となり、江戸から代官や郡代がきて、ここに役所をおき飛騨の政治をとりました。 この役所を「高山陣屋」とよび、おふれを出したり年貢の取立てなどをしました。


直轄地時代は、明治まで25代177年間続きました。クレ葺屋根の門の扉に残るしみは梅村騒動で農民に殺された門番の血痕といわれています。


玄関を入った正面壁には、郡代の格式を示す(青海波)模様があります。内部には、御役所、御用場、大広間、役宅、吟味所、白州などのほか裏手には、高山城三の丸から移した御蔵(米藏)8戸前(藏は戸前とかぞえる)も昔のまま残されています。


かつて年貢米を保管した藏で天領時代の歴史を物語る資料が展示されています。大原騒動で打ち首となった本郷村(現在高山市上宝町)の農民善九郎が妻に送った遺言状の文面には胸をうたれます。


明治に入ってからは、県庁、郡役所、支庁、県事務所など代々、地方の役所として使われてきました。郡代役所の建物が残っているのは全国でも高山だけです。

所在地 高山市八軒町1-5 電話 0577-32-0643


飛騨の匠の技を感じる町歩きを楽しみながら、 歴史に思いを馳せ、飛騨の恵みを存分に味わい、 ゆったりと流れる高山時間を過ごしてみませんか・・・



以前、ご紹介した「高山祭屋台の総曳き揃え」リンク記事をご覧ください


ZIPANG TOKIO 2020「春の高山祭(山王祭)と 55年ぶりに春と秋の祭屋台23台曳き揃え ユネスコ無形文化遺産登録記念『高山祭屋台の総曳き揃え』のご案内」

https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2218255/



続く・・・



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

飛騨市役所 〒509-4292 岐阜県飛騨市古川町本町2-22 電話番号:0577-73-2111

一般社団法人 下呂温泉観光協会
〒509-2202 岐阜県下呂市森 922-6 電話番号 0576-24-1000

高山市役所
〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地 電話:0577-32-3333 

白川村役場 〒501-5692 岐阜県大野郡白川村鳩谷517番地 電話:05769-6-1311

荘川観光協会 〒501-5413 岐阜県高山市荘川町新渕446 電話: 05769-2-2272

荘川町まちづくり協議会
〒501-5413 岐阜県高山市荘川町新渕430−1 電話: 05769-8-6005

一般社団法人奥飛騨温泉郷観光協会
〒506-1431 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷村上1689-3.TEL:0578-89-2614



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。           



現在、1300件以上の記事掲載中、それぞれのサイトをご覧ください。


250件ほどの記事をご覧いただけます。

ZIPANG-4 TOKIO 2020250件 (VOL-4)

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ZIPANG-3 TOKIO 2020 (VOL-3)

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ZIPANG-2 TOKIO 2020 (VOL-2)

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ZIPANG TOKIO 2020 (VOL-1)

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ZIPANG-5 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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