ZIPANG-5 TOKIO 2020 遂に!世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」開館(前編)

倉敷美観地区から浮世絵の魅力を世界に向けて発信するプロジェクト「UKIYO-E KURASHIKI」は、第1弾として、倉敷美観地区を一望できる旅館を再生し、世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」を2021年3月31日に開館した。

UKIYO-E KURASHIKI /KUNIYOSHIでは、巨大な骸骨を描いた国芳の代表作「相馬の古内裏」他、門人たちの作品にも光を当て作品を紹介している。

  


倉敷美観地区は、
1642年に江戸幕府の直轄地である天領に定められ、交易の中継地として繁栄しました。
現在は、風情を感じさせる両岸の柳や春の桜吹雪を愛でながら、手慣れた船頭の竹竿一本に操られ、伝統的な木舟が水音もなく、まるで川面を滑るように進む…いつの間にか乗客は夢の世界へと誘われるのである・・・



歴史情緒漂う倉敷の地で、江戸時代に花開いた浮世絵の世界を展開…日本建築と浮世絵が融合した空間が広がり、他では味わうことのできない雰囲気を醸しだしている・・・


「羅城門渡辺綱鬼腕斬之図」
国芳の門人・芳年晩年の傑作。芳年は1839年に新橋の商家に生まれ、12歳で国芳に入門。残虐な無惨絵の描き手として知られ、血みどろ絵師と呼ばれた。強度の神経病を35歳で克服した芳年は、大蘇芳年と名乗り、国芳の画題や描法など踏襲しつつも、西洋の絵画様式を取り入れ、新たな表現に挑戦し、最後の浮世絵師と呼ぶにふさわしい画業を展開した。


 「天竺徳兵衛」
天竺徳兵衛(てんじくとくべえ)は、江戸時代初期に天竺に渡海して帰国したと伝えられる実在の人物。死後に徳兵衛は伝説化し、四代目鶴屋南北の歌舞伎「天竺徳兵衛韓噺」では蝦蟇の妖術を自在に操り、日本転覆を狙う主人公となり人気を博した。この演目のあまりに速い早替わりのため、バテレンの妖怪を使っているのではないかという噂が立ち、奉行所から調べが入る騒ぎとなったという。


「本朝水滸伝剛勇八百人一個 宮本無三四」
「本朝水滸伝剛勇八百人一個」は前作の「通俗水滸伝」シリーズの人気にあやかり、日本の豪傑たちを描いた作品。宮本武蔵は、江戸時代初期の剣豪で二刀を用いる二天一流兵法の開祖。宮本武蔵を数多く描いた国芳は様々な当て字を題材に用いた。本図は、武蔵が山鮫と呼ばれる化物を退治している場面を描いている。


「京の五条大橋 牛若丸と武蔵坊弁対決の図」
鞍馬山で修行を積んだ牛若丸は、京の五条大橋で武蔵坊弁慶と対決します。牛若丸は橋の欄干を飛び移りながら刃をかわし弁慶を返り討ちにして降伏させました。それ以来、武蔵坊弁慶は牛若丸生涯の家来となり活躍しました。 


「賢女烈婦傳 常盤御前」
「賢女烈婦傳」シリーズは、歴史上の物語に登場する賢女烈婦たちを描いたもの。常盤御前(ときわごぜん)は源義朝の愛妾。平治の乱後、平清盛に狙われる今若・乙若・牛若の三人の幼子を連れて凍えるような雪の中、親戚を頼り大和へと逃亡する。なお、この図は印象派のゴッホも所有していたという。


「本朝廿四孝 熱田縁采女」
熱田縁采女(あつたのえんうねめ)は、尾張国熱田に住む十五歳の娘。早くに両親に死なれ、貧しいなかで自分を育ててくれた伯母に報いようと大蛇の祟りを鎮めるために生贄を探していた人買いに、自らの身を売って生贄となった。采女が大蛇に呑まれようとしたその時、神仏の加護があり、大蛇は滅び、彼女の身は天へと昇ったという。


巨大な骸骨を描いた国芳の代表作「相馬の古内裏」他、国芳の門人にも光を当て、選りすぐりの約100作品をご紹介。 芸術と文化の薫り溢れる倉敷の地で、いよいよ待ちに待った奇想天外な国芳ワールドの始まりである。


次号、後編では、
歌川国芳を中心に20余作品のご案内をいたします。
ご期待ください ‼


■歌川国芳(1797-1861)うたがわくによし

歌川国芳は、江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人で、近年国内のみならず海外でも評価が高まり、多くの人々を魅了している。


江戸日本橋の染物屋の家に生まれた国芳は、15歳の頃に初代歌川豊国の弟子となり、長い下積み時代を経て、30歳を過ぎた頃に中国の伝奇時代小説「水滸伝」を題材にした「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズで一躍脚光を浴び、「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの人気絵師となった。


その後は武者絵にとどまらず、役者絵や美人画、風景画、ユーモアあふれる戯画など幅広いジャンルを手掛け独創的な作品を次々と生み出し、江戸期の浮世絵だけにとどまらず近代以降の日本画にも影響を与えた。 


【UKIYO-E KURASHIKI/国芳館】

所在地 : 〒710-0054 岡山県倉敷市本町1-24

交通アクセス:JR倉敷駅下車 徒歩約15分

開館時間: 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)

休館日 : 火曜日(祝日の場合は翌日に振替)

観覧料 : 

一般 1,300円(1,000円)
大学生・高校生1,000円(800円)
中学生・小学生 500円(300円)

※( )内は20人以上の団体料金

TEL: 090-8242-1443

Mail: support@ukiyo-e-kurashiki.jp


●15名様以上から団体割引料金でご鑑賞いただけます。団体でのご来館は前もってメールでのご予約が必要です

●障がい者手帳をお持ちの方およびその介護者1名は無料です。

●(ご注意)当館はバリアフリー対応とはなっておりません。



UKIYO-E KURASHIKI / KUNIYOSHI


交通アクセス詳細

飛行機をご利用の場合 岡山空港からリムジンバスでJR倉敷駅(約35分)→ 徒歩約15分

電車をご利用の場合 東京方面から/山陽新幹線・岡山駅下車 → JR倉敷駅下車 → 徒歩約15分

広島方面から/山陽新幹線・新倉敷駅下車 → JR倉敷駅下車 → 徒歩約15分

車をご利用の場合 東京・広島方面から/山陽自動車道・倉敷IC → 倉敷美観地区まで約20分

四国方面から/瀬戸中央自動車道・早島IC → 倉敷美観地区まで約20分

駐車場について 当館には駐車場がございません。周辺の有料駐車場をご利用ください。


ご来館のお客様へのお願い

●入館の際は、マスクの着用、手指の消毒等をお願いしております。

●展示品および展示ケースには触れないでください。

●展示室内での写真、動画撮影および模写はご遠慮ください。

●展示室内での携帯電話の使用はご遠慮ください。

●他のお客様のご迷惑にならないよう、静かにご観覧ください。

●飲食・喫煙はご遠慮ください。

●鉛筆以外の筆記用具の使用はご遠慮ください。

●傘は傘立てにお預けください。

●大きな荷物は持ち込めません。コインロッカーをご利用ください。

●ペットを連れての入館はご遠慮ください。

●お客様の不注意による事故については、当館は責任を負いかねます。

●その他、係員の指示に従っていただきますようお願いいたします。



倉敷美観地区を見下ろすビュースポットのご案内

阿智神社

敷阿智神社 拝殿 

鶴形山の山頂に鎮座する創祀1700年を超える古社。
倉敷美観地区を見下ろす絶好のビュースポットである鶴形山の山頂に鎮座し、境内には能舞台や蓬莱思想に基づいた古代庭園を構えている。推定樹齢300~500年の天然記念物「阿知の藤」も見応え十分である。



岡山県関連情報は下記のリンク記事からご覧ください!


ZIPANG TOKIO 2020「国宝 吉備津神社は日本建築の傑作 全国唯一の建築様式『吉備津造り(比翼入母屋造)』一見の価値あり!吉備文化の基礎を造った四道将軍が祀られている」

https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2386157


ZIPANG TOKIO 2020「岡山県の魅力発信セミナー&地方創生支援飯倉公館活用対外発信事業-外務大臣及び岡山県知事共催レセプション-開催」

https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/2712517/ 


ZIPANG-3 TOKIO 2020 日本遺産・特別史跡 旧閑谷学校「岡山藩主池田光政が創設した日本初の庶民のための学校とは」

https://tokyo2020-3.themedia.jp/posts/6807643/


ZIPANG TOKIO 2020「観光庁(国土交通省)『MICEの誘致拡大に向けたユニークベニュー活用促進事業』及び『訪日外国人消費動向調査』」

 https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/3221865/



編集後記

いつも読者の皆様から長すぎる!と…メールやお電話でお叱り(励まし⁉)を頂戴するところでありますが、小生の悪癖直らず、編集となると、つい忘我の境地に至り、いつしか時間が経ち、オーバーワークに陥っているのである。

それが嵩じて、作業中迂闊にも椅子に座ったままうたた寝となり、気づけば身体ごと床に落下していることが幾度か… 当然ながらその都度、打ち身の貼り膏薬、包帯、絆創膏等の満身創痍。

┐(‘~`;)┌全く馬鹿げている。

これはきっと皆様からのご忠告を真摯に受止めていな証しで、天罰なのだと真剣に考えた。
然して、本記事は1回で仕上げる野望を避け、前編・後編の2回に分けることにしてみた。

決心すると意外にやる気がでるもんだ。😀(苦笑)

気を取り直し、伊賀の強炭酸水でブレンドしたブラック珈琲スカッとして目が覚める!(一度試してみて下さい)を飲みながら、「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」山田館長からご提供いただいた残りの20余作品、早速編集作業に取り掛かろう!♬  



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

UKIYO-E KURASHIKI/国芳館
〒710-0054 岡山県倉敷市本町1-24 電話: 090-8242-1443

公益社団法人 岡山観光連盟
〒700-0822 岡山県岡山市北区表町1丁目5−1岡山シンフォニービル2階
電話: 086-233-1802



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。



現在、1400件余の記事掲載、下記のサイトからご覧ください。


250件ほどの記事をご覧いただけます。

ZIPANG-4 TOKIO 2020 (VOL-4)

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235件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG-3 TOKIO 2020 (VOL-3)

https://tokyo2020-3.themedia.jp/


200件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG-2 TOKIO 2020 (VOL-2)

https://tokyo2020-2.themedia.jp/


615件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG TOKIO 2020 (VOL-1)

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ZIPANG-5 TOKIO 2020 (VOL-5)

https://tokyo2020-5.themedia.jp/  


ZIPANG-5 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

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