ZIPANG-5 TOKIO 2020 忘れまい「3・11」/東海新報 写真が語る東日本大震災 ’’岩手県大船渡市より’’(16)


東日本大震災で被災した大船渡市~陸前高田両市にかけて…現在の復旧・復興のようすです・・・生活再建やなりわい再生、にぎわい創出を目指して導入された土地区画整理事業。この10年でまちの「顔」となる中心市街地が形成される。



忘れまい「3・11」/写真が語る東日本大震災 


東海新報/けせんの詩<フォト・ストーリー>



あかね色の朝に

カーテンを開けて、はっとした。夕方まで寝過ごしてしまったのだろうか。でも、窓を開けて肌に触れた空気は、間違いなく朝のものだ。そんな戸惑いを覚えるぐらい、見事なまでにあかね色となった朝焼けの下、いつもの風景がドラマチックに映った。

(大船渡市大船渡町、11月20日)撮影:伊藤泰裕


伊勢湾台風 昭和34年10月撮影 名古屋港から校庭に流れ込んだ流木(名古屋市内)


ーーふと、小生の中に似た様な感覚が蘇ってきた。名古屋でこんなあかね色の空を観たのは何時の頃だったけ⁉ 町内対抗少年野球大会で最終回逆転負け…試合後、トボトボと歩いた帰り道・・・(しかも、小生がピッチャーだった…(>_<) )  

それと、もう一つあるナ… 小学生の頃2時間かけて自転車を漕いで川釣りに出かけた…帰り際、余り有り難くない大きな雷魚が一匹だけ釣れた時だった。(当時、入川料金50円、餌を買うとその月の小遣いは一文無しだった。その後、川は東海地方を襲った伊勢湾台風で廃川となる。) 

想えば…この負の存在が災いとなり…無意識の内に「あかね色」がしっかりと浮かび上がる。 小生が覚えているのは、ただ小遣い0という話。それと廃川となった負の史実!
なのに、消すに消せない右脳回路、脳内記憶色の茜色・・・ 

それでも子供たちは元気だった・・・
夕食も忘れ、星空が蝙蝠で真っ黒になるまで一緒に遊んだ…悪ガキ達どうしょうもなく懐かしい・・・




春よ来いと小鳥の鳴く

ストーブにかかったやかんがしゅんしゅんと音を立て、館内は4月のように暖かい。ここでは外より一足早く、ウメもサクラもツバキも部屋中にらんまんと咲いている…すべて手製のつるしびなだ。ふと目にとまった〝春告げ鳥〟がピチチと鳴き、本物の春を呼び込もうとしていた。

(大船渡市末崎町・居場所ハウス、3月2日)撮影:鈴木英里




碁石に春を告げる声

大船渡市では早くもサクラの開花宣言が出された。本格的な春の訪れとともに、三陸復興国立公園・碁石海岸はウミネコの繁殖期を迎え、千代島など海岸の島々には、にぎやかな鳴き声が響いている。例年6月ごろには、岩肌に似た色の幼鳥も見られるようになり、島は一層活気づく。

(大船渡市末崎町、3月30日)撮影:千葉雅弘




せみ時雨が響く場所

陸前高田市米崎町の普門寺は東日本大震災の際、360柱を超える身元不明の遺骨を預かった。多くは家族らへと引き渡されたが、そうならなかった14柱は無縁墓地に納められており、設けられた碑には欠かさず花が手向けられている。夏、ここに立って聞くせみ時雨は、命のはかなさを伝えているかのように響く。

(8月5日)撮影:大谷桂太




木漏れ日が照らす鳥居

不動滝へと続く道には、木製の鳥居が設けられている。「神様が見守っているような感じがします」。地域資源を生かす観光セミナーの一環で行われたツアーで、案内役の一人がこう紹介した。間もなく、木漏れ日が差し込み、神秘的な空間が生まれた。感動は、身近な場所に潜んでいる。

(9月8日、大船渡市三陸町綾里)撮影:佐藤 壮




秋彼岸が過ぎたのち

ヒガンバナがすっかり色あせて枯れ果てている。あれほど鮮やかな朱は一体どこへ消えてしまうんだろう。秋彼岸に戻ってきた人々とともに、すべて空へ帰ってしまったのか…と思っていたら、こんなところでまた出合えるとは。ああ、その頭巾を染めたのね。確かに夏よりも赤が色濃く見える。

(陸前高田市広田町、10月13日)撮影:鈴木英里  




先代住職の遺志を継ぐ、陸前高田市の本称寺で報恩講の花立て、
孫の証道さんが門徒らと

陸前高田市高田町の海詠山・本称寺(佐々木隆道住職)で 2020年11月27日、浄土真宗の一大行事「報恩講」が始まる。これを前に、同寺と門徒らが仏花を仕立て、本堂に飾った。亡き先代住職が研さんし、今の形に仕上げた伝統の「花立て」は、寺と門徒を結ぶ重要な交流機会でもある。




過去を顧みる

江戸時代に疫病鎮圧を願い身をささげた高僧の遺徳をしのび、建立されたと伝わる閑董院宥健尊師堂。コロナ禍のいま、ここに立つ。頑強だったのだろうか、慎重だったのだろうか、それとも運がよかったのか。幾多の疫病や災害を超えてきた祖先を顧み、つながれてきた命の重みを思い知る。

(陸前高田市矢作町、12月25日)撮影:千葉雅弘

 



暮れゆくまちの光を

新型ウイルスに翻弄され、苦難の年となった今年がもうすぐ終わる。何もできなかった。旅行も宴も、祭りも、帰省者を堂々と迎え入れることさえ。でも決して何もなかったわけじゃない。こうしてまちに明かりをともしてくれる人々がいる。こんな時だからこそ、足元の幸せを見逃さないようにしたい。 

 (大船渡町、12月26日)撮影:鈴木英里



「3・11から10年」

地域の役に立てぬなら



ご案内

「永久保存版」

東日本大震災・平成三陸大津波

写真記録集【鎮魂 3・11】


写真記録集の一部


お問い合わせ・お申込み

(株)東海新報社 総務
〒022-0002 岩手県大船渡市大船渡町鷹頭9−1 電話:0192-27-1000



東日本大震災・平成三陸大津波についての【寄稿文】をご覧ください。


ZIPANG-4 TOKIO 2020
黄金の国ジパング『ケセン』(その5)気仙地方と気仙大工・・・【寄稿文】紅山子

https://tokyo2020-4.themedia.jp/posts/8950059/



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」明和町観光大使
石川県 いしかわ観光特使



協力(順不同・敬称略)

東海新報社 〒022-0002 岩手県大船渡市大船渡町鷹頭9−1 電話: 0192-27-1000
気仙伝統文化活性化委員会

名古屋市役所
〒460-8508 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番1号 電話番号:052-961-1111(代表) 



※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。



 現在、1350件余の記事掲載、下記のサイトからご覧ください。


250件ほどの記事をご覧いただけます。

ZIPANG-4 TOKIO 2020 (VOL-4)

https://tokyo2020-4.themedia.jp/


235件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG-3 TOKIO 2020 (VOL-3)

https://tokyo2020-3.themedia.jp/


200件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG-2 TOKIO 2020 (VOL-2)

https://tokyo2020-2.themedia.jp/


615件ほどの掲載記事をご覧いただけます。

ZIPANG TOKIO 2020 (VOL-1)

https://tokyo2020-summer.themedia.jp/


最新の記事をご覧いただけます。

ZIPANG-5 TOKIO 2020 (VOL-5)

https://tokyo2020-5.themedia.jp/

 

ZIPANG-5 TOKIO 2020

2020年東京でオリンピック・パラリンピックが開催されます。この機会に、世界の人々にあまり知られていない日本の精神文化と国土の美しさについて再発見へのお手伝いができればと思います。 風土、四季折々の自然、衣食住文化の美、神社仏閣、祭礼、伝統芸能、風習、匠の技の美、世界遺産、日本遺産、国宝等サイトを通じて平和な国、不思議な国、ZIPANG 日本への関心がより深かまるならば、私が密かに望むところです。

0コメント

  • 1000 / 1000